日本海と白山連峰を一望できる抜群のロケーションから、関西・中京・北陸圏のスノーボーダーやファミリー層に親しまれてきた福井県南越前町の「今庄365スキー場」。しかし、近年のシーズンオフや冬の到来とともに「現在は営業しているのか」「完全に閉鎖されたのか」といった疑問の声がネット上で数多く飛び交っています。
かつてはナイター営業や併設された温泉施設「今庄365温泉 やすらぎ」で賑わいを見せた人気ゲレンデが、なぜ今このような状況に至っているのか。南越前町が公表している行政資料や現地関係者の証言、施設をめぐる過去の経緯を徹底取材し、ゲレンデの現状から再開の可能性、温泉施設の最新状況まで客観的事実をもとに深層を解き明かします。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:今庄365スキー場は記録的豪雨被害や設備老朽化、記録的暖冬による採算悪化が重なり、直近シーズンもスキー営業を休止中となっている。
- 要点2:併設の人気日帰り温泉「今庄365温泉 やすらぎ」もスキー場連動の影響や施設維持管理の課題から休館・利用制限の措置が続いている。
- 要点3:南越前町による今後の利活用方針の検討は進むものの、巨額の復旧・改修コストと指定管理者の確保が再開に向けた最大の障壁となっている。
【2026年最新】今庄365スキー場の営業状況と現在地
結論から述べると、今庄365スキー場は現在もウインターシーズンの通常営業を休止しています。現地ではゲレンデ整備やリフト運行は行われておらず、往年の賑わいを知る愛好家からは惜しむ声が絶えません。
福井県南越前町が管理する公有施設である同スキー場は、近隣のスキー場(スキージャム勝山や福井和泉スキー場など)とは異なり、自治体の財政判断と指定管理者の動向に運営が大きく左右される構造を持っています。公式なアナウンスにおいても「当面の間、営業休止」というステータスが継続されており、現時点で冬季の滑走目的で現地へ向かうことはできません。
かつて山頂から敦賀湾のパノラマを見下ろしながら滑走できた名物コース「シーティングコース」や、初心者でも安心して滑れる緩斜面は、自然のまま雪に覆われるか、グリーンシーズンには下草が生い茂る静けさに包まれています。
営業休止に至った3つの決定的理由|自然災害と構造的課題
なぜ関西・中京圏からのアクセスに優れた人気ゲレンデが休止に追い込まれたのか。関係者への取材や町の公表記録を紐解くと、単一の要因ではなく「度重なる自然災害」「気候変動による積雪激減」「過疎地自治体の財政負担」という3つの構造的要因が浮き彫りになります。
第1の決定打となったのが、福井県嶺北・南越前町エリアを襲った記録的豪雨による土砂災害です。ゲレンデ斜面の一部崩落やアクセス道路の損壊、リフト受電設備・配管へのダメージが発生し、安全な運行を確保するためには数千万円から億円単位の修繕投資が必要となりました。
第2に、暖冬化に伴う積雪不足の深刻化が挙げられます。標高約365m〜700m前後に位置する今庄365スキー場は、近隣の高標高エリアに比べて近年の温暖化の影響をダイレクトに受けやすく、シーズンを通じた安定滑走可能日数が激減していました。人工降雪機を本格稼働させるにも莫大な電気代と燃料費がかかり、収支バランスが著しく崩壊していた実情があります。
第3に、指定管理者制度の限界です。来場者数の減少と維持管理費の高騰により、民間事業者にとって採算の確保が困難となり、運営を継続する事業者の選定が難航。自治体としても少子高齢化が進むなかでスキー場単体に巨額の公金を投入し続けることへの住民理解を得にくいという、地方創生が直面する典型的なジレンマに直面しました。
併設温泉「今庄365温泉 やすらぎ」の営業状況と施設の現状
スキー場と並ぶ名所として親しまれてきたのが、ゲレンデサイドに位置する「今庄365温泉 やすらぎ」です。晴れた日には露天風呂から白山連峰や日本海に沈む夕日を眺められる絶景のアルカリ性単純温泉として、ドライブ客や登山客にも重宝されていました。
しかし、スキー場の休止や施設設備の経年劣化に伴い、この温泉施設も通常営業を見合わせており、現在は休館状態となっています。施設内にはレストランや休憩所、宿泊施設(コテージ)などが整備されていましたが、複合的なリゾート施設全体の再構築計画が固まらない限り、単独での通年再開はハードルが高いとされています。
地元住民や長年の温泉ファンからは「あの絶景露天風呂だけでも再開してほしい」という要望が強く寄せられていますが、ボイラーや配管設備の維持コスト、人件費の高騰が再開への足かせとなっています。
【データで見る変遷】かつての今庄365スキー場スペックと現状
最盛期のスキー場スペックと現在のステータスを客観的な指標で比較・検証します。
| 項目 | 往年の営業スペック | 北陸中規模スキー場の相場 | 現在の状況・編集部の分析 |
|---|---|---|---|
| 営業状況 | 12月下旬〜3月中旬(ナイター有) | 12月中旬〜3月下旬 | 全面営業休止(冬季滑走不可) |
| コース・リフト | 全8コース / クワッド・ペア等4基 | 5〜10コース / リフト3〜5基 | リフト運休中・斜面未圧雪 |
| リフト1日券料金 | 大人 4,000円〜4,500円前後 | 大人 4,800円〜5,800円 | 販売停止中 |
| アクセス環境 | 北陸道・今庄IC / 敦賀ICより約20分 | ICから約20〜40分 | 国道365号・栃ノ木峠周辺は冬期通行止め・路面注意 |
| 併設温泉施設 | 今庄365温泉 やすらぎ(露天・サウナ) | 近隣温泉併設または日帰り入浴あり | 休館中 |
【実態検証】利用者の生の声と現場目線で見えたリアル
SNSや口コミサイト(Googleマップ、スキー場ポータル等)には、今庄365スキー場を愛していたスキーヤー・スノーボーダーから多数の思い出と再開を願う声が投稿されています。
「敦賀ICからも近くて、名神・北陸道経由で関西から一番行きやすい福井のゲレンデだった」「晴れた日の山頂からの敦賀湾の景色と、帰りに温泉『やすらぎ』に入って食べるおろしそばのコンボが最高だった」というように、都市部からのアクセス性と絶景、温泉が一体となったパッケージが高く評価されていました。
一方で、営業休止直前の数シーズンについては「年々雪不足でオープンが遅れ、滑れるコースも限定的だった」「ブッシュが出ていて板が傷つくことがあった」といったリアルな証言も散見されます。気候変動による積雪の不安定さが、利用者の満足度や来場意欲にじわじわと影響を与えていた現場の実態がうかがえます。
一般に知られていない盲点とネットの誤解
ネット上の情報やSNSでは、一部で誤解や古い情報の混同が見受けられます。現地を訪れる前に以下の2つのポイントを正しく認識しておく必要があります。
誤解1:「道路は普通に通れるから、雪遊びやバックカントリーに行ける」という誤認
スキー場へ通じる国道365号(栃ノ木峠付近)は、降雪期には積雪や路面凍結が激しく、冬期通行止めやチェーン規制が敷かれる区間があります。また、管理されていない休止ゲレンデへの立ち入りは、雪崩・倒木・遭難のリスクがあり極めて危険です。圧雪・パトロールが行われていない山林への無断立ち入りは厳に慎むべきです。
誤解2:「民間企業が買収してすぐリニューアルオープンする」という噂
地方スキー場再生の成功例(星野リゾート等)を引き合いに出し、民間主導での即時再開を期待する声もあります。しかし、低標高スキー場への民間投資は全国的にも慎重な姿勢が強まっており、南越前町が公募やサウンディング調査を行っても、すぐに全面再オープンへとつながる民間スポンサーの獲得は容易ではありません。
【プロの結論】自治体スキー場の再編モデルと今後の判断基準
今庄365スキー場の現状は、全国の地方自治体が直面している「昭和・平成初期のリゾート開発インフラの維持限界」という地域社会学的な課題そのものです。バブル期に整備された大規模施設は、人口減少・温暖化・インフラ老朽化の三重苦のなかで、従来の「冬だけのスキー場」という単一機能のままでは持続不可能です。
今後、今庄365エリアが再生への道を歩むとすれば、冬のスキー特化から脱却し、キャンプ・トレイルランニング・星空観察・ワーケーションといった通年型のアウトドア拠点へのドラスティックな転換が不可欠です。それまでは、近隣の営業中スキー場(スキージャム勝山など)を選択するのが現実的なユーザーの判断基準となります。
【今庄 365 スキー 場】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:今庄365スキー場は今シーズン滑ることができますか?
A1:いいえ、滑ることはできません。今庄365スキー場は現在営業を休止しており、リフトの運行やゲレンデ整備は行われていません。
Q2:併設の「今庄365温泉 やすらぎ」だけ利用することは可能ですか?
A2:現在は温泉施設「やすらぎ」も休館となっており、日帰り入浴やレストランの利用はできません。近隣で温泉をお探しの場合は、南越前町内の「花はす温泉」や敦賀市内の入浴施設をご利用ください。
Q3:スキー場の再開予定や最新情報はどこで確認できますか?
A3:南越前町の公式ホームページ(観光・地域振興関連ページ)および町議会の広報資料にて、公共施設の今後の利活用方針が随時公表されます。
まとめ:今後の動向と失敗しないための判断基準
今庄365スキー場は、素晴らしいロケーションと利便性を持ちながらも、自然災害と気候変動、施設老朽化の波を受けて現在も営業休止中です。温泉施設を含め、現地を目的地として訪れても利用できないため注意が必要です。
福井県内でスノースポーツを楽しむ際は、営業が継続されている近隣の代替ゲレンデの積雪情報や道路状況を事前に公式SNS・WEBサイトで入念に確認した上で計画を立ててください。南越前町が誇る自然豊かな同エリアが、将来どのような形で新たな活用策を見出すのか、引き続きその動向が注目されます。 (出典: 今庄 365 スキー 場(Yahoo!ニュース))